サイエンスショーで「毒物」を使う事はありませんが「劇物」は使います。
そのような薬品が登場した時、子どもたちには「名探偵コナンに出てくるような、すぐ人が死ぬような毒じゃないけど、劇物っていう2番目に強い”毒”なんだよー」と説明します。
「毒」と言うと、横を向いて友だちと喋っていた子や、たまたま通りかかった子どもたちですら、明らかに顔がこちらに向きます。
“バッ!”ってw
子どもたちは”ウ〇コ”とかの汚いものも好きなんですが、毒などの危険な物もお好きですね(;^_^A
さて、世の中に毒をもつ生物はたくさんいますね。
毒を持つ理由の多くは
「獲物を仕留めるため」と「他の動物から食べられないように身を守るため」のどちらかだと思います。
でも、ちょっと違うのが、カビやキノコです。
カビやキノコは、落ち葉や糞尿、死骸などの有機物を無機物に分解することで生きています。
つまり、他の生物の不要な物や死んだ後の後始末をする役割なのです。
分解後は土に還り、植物が養分として吸い、その植物を草食動物が食べ、その草食動物を肉食動物が食べ…命が繋がっていくのです。
なので、カビやキノコは食物連鎖にとってなくてはならないものです。
食物連鎖上で、生物は大きく3つに分かれ、「生産者」「消費者」「分解者」があります。
生産者:無機物から有機物を生み出す生物。つまり植物の事。
消費者:植物や他の動物を食べて生きている生物。つまり草食動物や肉食動物。私たち人間も消費者です。
分解者:有機物を無機物に分解する生物。つまり今回の主題のカビ・キノコ類です。
私たちの体の骨や水分以外のほとんどは有機物でできています。
つまり、カビやキノコにとっての餌になるわけです。
ですから、基本的にほとんどのカビやキノコは私たちの体を分解する物質を出しています。
私たちを攻撃する毒を持っている、ということですね。
カビが生えた物を食べたり、キノコ狩りで食べて食中毒を起こすことが多いのはこれが理由です。
私たちはシイタケやシメジ、マツタケなど、毒が無いキノコを食べます。
ただこれは、人間にとって毒が無いだけなのだろうと思います。
例えばシイタケは、栽培ではクヌギの木が使われますが、クヌギにとってシイタケは毒キノコなわけです。
食用のキノコは、たまたま人間が持つ有機物を攻撃するような毒を持っていだけなのでしょう。
秋はキノコがおいしい季節。
でも、キノコの見分け方は非常に難しいです。
キノコ狩りで採ったものは、専門の人に見てもらいましょうね!